「生活機能向上連携加算という名前は聞いたことがあるけれど、正直よくわからないまま今に至っている」

そんな管理者の方は少なくありません。制度の名前が難しく、仕組みも複雑に見えるため後回しにしてしまいがちです。ただ、仕組みを理解してみると「なぜこんなに算定率が低いのか不思議なくらい」という声が多い加算でもあります。この記事では、制度の基本から整理していきます。

1. 制度のそもそもの目的

この加算が生まれた背景には、国の明確な方針があります。厚生労働省は平成30年度の介護報酬改定において、この加算の目的を「自立支援・重度化防止に資する介護を推進するため」と明記しています。

参考:厚生労働省「平成30年度介護報酬改定の主な事項について」(社保審-介護給付費分科会 第158回)
https://www.mhlw.go.jp/file/.../0000192300.pdf

介護施設は日々のケアの中で、どうしても「できないことをお手伝いする」方向になりがちです。しかしその関わり方が、意図せず利用者の力を奪ってしまうこともある。そこで外部のリハビリ専門職(PT・OT・ST)と連携し、「その人が本来持っている力」を活かすケアの視点を現場に取り込もう、というのがこの制度の趣旨です。

2. 加算Ⅰと加算Ⅱの違い

生活機能向上連携加算には「加算Ⅰ」と「加算Ⅱ」の2種類があります。

加算Ⅰ加算Ⅱ
単位数100単位/月200単位/月
専門職の関わり方ICT(動画・テレビ電話等)で状態把握・助言直接訪問して評価・助言

加算Ⅰは平成30年当初は訪問介護のみの対象でしたが、令和3年度の改定で通所介護・特養・グループホームなどにも拡大されました。

参考:厚生労働省「令和3年度介護報酬改定の主な事項について」(社保審-介護給付費分科会 第199回)
https://www.mhlw.go.jp/content/12300000/000727135.pdf

PTmateが主に対象としているのは加算Ⅱです。リハビリ専門職が直接施設を訪問し、利用者の状態を評価・助言したうえで、機能訓練計画を共同で作成する形です。

3. 算定に必要な3つの要件

算定要件の核心は以下の3点です。

  1. 連携契約:医療機関または訪問看護ステーションに所属するPT・OT・STと、書面による連携の取り決めを行う
  2. 専門評価の実施:リハビリ専門職が直接訪問し、利用者の身体機能・生活機能を評価する
  3. 情報共有と計画反映:評価結果をスタッフと共有し、個別機能訓練計画書(または個別ケア計画書)に反映する

「外部の専門職に来てもらうだけでは不十分で、評価結果が実際のケアに活かされているかどうか」が問われる加算です。

4. 算定率がわずか3.1%という現実

厚生労働省の調査によると、対象施設全体でのこの加算の算定率はわずか3.1%にとどまっています。

参考:厚生労働省「介護サービスにおける機能訓練の状況等に係る調査研究一式(結果概要)」(介護給付費分科会-介護報酬改定検証・研究委員会 第19回、令和2年3月)
https://www.mhlw.go.jp/content/12300000/000635462.pdf

算定しない理由として多く挙げられているのは「連携できる専門職が見つからない」「書類・事務作業が増える」「仕組みをどうつくればいいかわからない」といった点です。逆に言えば、これらの課題を解消できれば算定できる加算であり、そこにPTmateのサービスが応えています。

この記事のまとめ

  • 制度の目的は「自立支援・重度化防止」のためのリハビリ専門職との連携
  • 加算Ⅱは直接訪問による評価・助言で200単位/月
  • 要件の核心は「連携契約」「専門評価」「計画への反映」の3点
  • 算定率は3.1%と低く、仕組みづくりのハードルが主な障壁

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